「えびすかき」再興を目指して【Vol.3】

西宮の伝統文化を掘り起こす
えびすかき

西宮の伝統文化を掘り起こす

西宮は、人形芝居の故郷といわれています。平安時代、西宮神社ゆかりの傀儡子(くぐつし)たちは、全国に小さな人形の入った箱を首から下げて人形を操りながら全国を廻り、えびす信仰を語り、広げました。

傀儡子 傀儡子

この傀儡子の演じる人形操りを「夷かき」または「夷まわし」と呼んでいました。安土・桃山時代に西宮の傀儡師の活動は最盛期を迎え、後の三味線と浄瑠璃語りを加えた淡路や徳島の人形浄瑠璃に発展していきましたが、西宮では徐々に廃れていき、明治の終わりに吉田小六を最後に無くなりました。
2008年6月14日、阪神・淡路大震災で大きな被害を受けた西宮中央商店街を含む地域のまちおこしのシンボルとして戎座人形芝居館を設立し、また、設立を目指すなかで「えびすかき」を復興させようと人形芝居「えびす座」をつくり、子どもも大人も楽しめる「えびすかき えびす舞」に取り組んでまいりました。

「えびすかき」再興プロジェクトの誕生

えびすかき えびすかき(西宮神社本殿)

このような取り組みの中で、文楽・人形浄瑠璃、阿波木偶回しの原点となる西宮の「えびすかき」は重要な役割をもち、その再現は必要不可欠のものであると感じております。
2009年12月20日には、今までに制作し演じてきた人形芝居えびす座の「えびす人形」を戎神前でご神徳を授かり、諸芸の祖と言われる傀儡師・百太夫神社の前で奉納演技を披露し、人形芝居えびす座を中心とした「えびすかき」再興プロジェクト発起を宣言しました。
西宮神社ならびに戎座人形芝居館を基点にして、地域研究者ならびに全国に残されている資料や収集を合わせて、消え失せた口上を再現してまいります。ここに神と人間の媒体である人形を回して人々を勇気づけた門付け「えびすかき」の再現が始まりました。

★資料提供:人形劇の図書館

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