矯正のお話【保田矯正歯科 保田好秀】(190号)
ヘルスコラム
ちょうど1年前のコラムで、マウスピース型矯正装置について軽く触れましたが、ご時世には逆らえなくて、ようやく私どもでも、インビザラインという名前のマウスピース型矯正装置を扱うようになりました。ゼリーのようなもので歯型を採る必要がなく、光学スキャナーを用いて口腔内の歯列のデータを採ります。私自身の口でやってもらうと、これが意外と大きな口を開けなくてはならなかったので、しんどいものでしたが、口蓋の奥の不快感は全くなく、一長一短という感じでした。
さて、そのデータをもとに、AIが歯牙の移動の様子を時間軸とともにモニターに表示してくれるのですが、私どもの経験を加味して修正を加えて、最終決定した仮想の歯列をもとに何十個というマウスピースを製作してもらいます。これを数日毎に、とっかえひっかえして、歯を移動させていくのです。
世間に出始めた頃の製品は、「これはあかんで!」という感じでしたが、年月を経て、ずいぶん改良が加えられ、「これなら!」というものになってきたように思います。しかしながら、昨年の矯正学会でも、その道の大家が「まだまだ未知のところがある」と仰っていたように、ネットには様々の副作用が挙げられています。そのあたりを最小にできるよう、矯正歯科医の目で、慎重に経過を診て、適切な修正を加えていく必要があると思っています。
保田矯正歯科 保田好秀
西宮市甲子園口3-20-3 0120-87-3015
http://www.yasuda-ortho.com