お酒をよく飲まれる方とがんのリスク【西川医院 西川 宏信(日本外科学会 外科専門医)】(195号)
内科・外科・皮膚科・性感染症内科・肛門外科
お酒は生活に彩りを加えてくれますが、付き合い方を誤ると色々と困ったことを引き起こします。厚生省でも最近、アルコールに関する色々な発表がされました。
それによると、まずがんに関して、アルコールは体内で代謝されてアセトアルデヒドになり、もう1回代謝されて酢酸になります。そのアルコールとアセトアルデヒドに発がん性があるとされています。アセトアルデヒドは二日酔いの原因物質ですが、少量の飲酒で顔が赤くなってしまう人は特に最終代謝物の酢酸になるまでに時間がかかるのでがんになるリスクが高くなります。
がんは特に頭頸部のがんや食道がん、乳がん、大腸がん、胃がんのリスクが上がると言われており、特に頭頸部のがんや食道がんは喫煙でさらにリスクが上がるとされています。アルコールとアセトアルデヒドががんのリスクを上げるので、飲まなければ飲まないほどリスクは下がる訳です。
ただ、お酒は悪い事ばかりではなく、アルコールの少量摂取(ビール瓶1本、日本酒1合)であれば心臓の冠動脈疾患(狭心症など)や心不全、さらには認知症のリスクが下がるようです。くれぐれもお酒は呑んでも呑まれないようにお気をつけてください。
内科・外科・皮膚科 西川医院 西川 宏信 (日本外科学会 外科専門医)
西宮市馬場町3-23 (阪神西宮駅から南3分・戎参道内・専用駐車場5台有)
TEL0798-33-5202