矯正のお話【保田矯正歯科 保田好秀】(189号)

矯正歯科 保田矯正歯科
ヘルスコラム

私どものところでは、初めて来た患者さんに対して「失礼な質問ですが…」と前置きをして、ご本人あるいはお母様に「いびき、ありますか?」と伺っています。いびきの原因の一つとして、子どもの場合には、鼻呼吸がスムーズにできないというのがあります。そういう患者さんは大なり小なり上顎が狭くなっていて、前歯がうまく並ばない等の不正咬合を呈しています。このような患者さんに対しては上顎を拡げる装置を入れることで、問題の解決を図っていますが、それにより、いびきも解消します。
今回、睡眠歯科学会の大会のメインテーマが「いびき」だったので、発表のための抄録を提出しました。一応、学童期の患者さんにターゲットを絞り、いびきの有無や上顎の拡大量を調べたところ、男女合わせて約百名のうち、約4割にいびきが認められました。また平均4mmほどの拡大量で、ほとんどいびきは解消していました。巷では、目一杯拡げる先生もいらっしゃるようですが、奥歯がうまく咬めなくなってしまうのはどうするんだろうと、私には「?」です。
ここでは書ききれませんが、たかが「いびき」では実はないのですね。いびきの原因となっているものが、健やかな子どもの発育を少しずつ蝕んで、それが成人になった時に、睡眠時無呼吸症になったり、心臓にも少なからぬ負担をかけている可能性があるのです。

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