ケガのお話 ⑨ 深爪について 【田所クリニック 田所 丈嗣(医学博士)】(182号)
ヘルスコラム
思わず深爪をしてしまい辛い経験をした方もおられるでしょう。ゆびが痛むからといって爪を斜めに切り込むと、角が皮膚に食い込んでもっと痛い目にあいます。ひどくなると食い込んだ部位にキズができ、細菌感染を起こして腫れ上がってしまいます。このキズを放置しておくと、爪が何度も食い込んで毛細血管拡張性肉芽腫という出血しやすい赤い腫瘍ができることがあります。こうなると液体窒素などで無理やりヤケドをさせて、腫瘍を小さくする治療が必要になりますが、治療後数時間はかなり痛みます。
基本的には、特に足の爪は角を落とさず四角く切るようにしましょう。深爪になってしまったら、伸縮性のあるテープで皮膚を外側に引っ張るように固定し、爪先が広い靴やサンダルなどを履いて爪が食い込まないようにしておき、爪が伸びて角がしっかり見えるようになるまでテーピングを続けて下さい。それでも痛みや出血がある場合は専門の医療機関を受診しましょう。
皮フ科・形成外科 田所クリニック 田所 丈嗣 (医学博士)
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TEL0798-36-1112 http://tadokoro-clinic.jp