皮膚腫瘍のお話 ② 粉瘤について【田所クリニック 田所 丈嗣(医学博士)】(173号)

皮フ科・形成外科 田所クリニック
ヘルスコラム

赤く腫れて痛いできものには幾つかの種類があります。なかでも「感染性粉瘤」はよくみられる疾患です。粉瘤はアテローマとも言われ、誰でも出来ることがある皮膚の良性腫瘍です。皮膚表面の表皮は、1〜2ヶ月で角層になりアカとなって落ちていきます。しかし、粉瘤では表皮がふくろ状になっているため、アカや老廃物などが貯まって次第に大きくなり、臭い匂いがすることもあります。基本的には局所麻酔をして摘出するしか治療法はありません。
粉瘤に細菌が感染して腫れたものが感染性粉瘤です。腫れが軽ければ抗生剤を飲むと炎症は治まりますが、粉瘤が無くなるわけではありません。ひどく腫れると自然に破れることもありますが、切開して膿を出すことが必要な場合もあり、これはかなり痛いです。膿が出てしぼんでも、大抵の場合はふくろが残るのでまた大きくなってしまします。手術をするとキズ痕は残りますが、感染が起きる前に取ってしまうことをお勧めします。

粉瘤について

粉瘤について

皮フ科・形成外科 田所クリニック 田所 丈嗣 (医学博士)
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TEL0798-36-1112 http://tadokoro-clinic.jp

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