皮疹のお話⑬ ヘルペスについて【田所クリニック 田所 丈嗣(医学博士)】(189号)
ヘルスコラム
ヘルペスという病名をお聞きになったことがあると思います。ヘルペスには口の周りに熱の花が咲く単純ヘルペスと身体の片側の広い範囲に痛みと水ぶくれを伴う紅斑ができる帯状ヘルペスがあります。単純ヘルペスは、慢性化して同じ部位に何度も繰り返すことがありますが、症状が出たら直ぐに飲めるよう予め薬を持っておくことができます。
一方、帯状疱疹は、子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルスが大人になっても身体に潜んでいて、体調不良や老化で免疫が落ちると活性化し症状が出ます。最初は痛みだけなので、頭痛や肩こり、肋間神経痛などと思われがちですが、そのうち皮疹が現れ、放置すると皮膚症状が治っても強い痛みがずっと残るだけではなく、顔面神経麻痺や難聴、失明を起こすこともあります。早めに治療を開始すれば、1ヵ月以内には皮疹も痛みも無くなることがほとんどですので、いつもと違う痛みがあれば、早期に専門の医療機関を受診して下さい。
皮フ科・形成外科 田所クリニック 田所 丈嗣 (医学博士)
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