皮疹のお話 ⑨ 肌荒れについて【田所クリニック 田所 丈嗣(医学博士)】(181号)
ヘルスコラム
新型コロナの影響で私達の生活習慣も大きく変わりました。何度もアルコール消毒や手洗いをすることで、手荒れに悩む人が増えています。アルコールや石けんは皮脂(油分)を奪うので、水分が蒸発して、皮膚のバリア機能が痛んでしまいます。また、化学繊維製マスクの付け外しによる摩擦と水分量の変化は、バリア機能を低下させるために肌荒れをおこします。アルコール消毒や手洗い後にはハンドクリームなどで、マスクを外したら洗顔して保湿剤などでしっかりとケアすることが大切です。
水仕事では長めのゴム手袋をしましょう。業務上で手袋ができない方は、ベールを作るようなクリームの使用も検討して下さい。ゴムにかぶれる場合は内側に薄手の綿手袋をし、マスクにはガーゼを挟むと肌荒れしにくくなります。その点、飛沫を減らし繰り返し洗える政府支給のガーゼマスクは良いものだと思います。保湿をしても改善しない場合は、専門の医療機関を受診しましょう。
皮フ科・形成外科 田所クリニック 田所 丈嗣 (医学博士)
西宮市田中町5-20-2F(エビスタ西出口すぐ)
TEL0798-36-1112 http://tadokoro-clinic.jp