最近の高齢者医療に思うこと ②【西川医院 西川 宏信(日本外科学会 外科専門医)】(179号)
ヘルスコラム
前号では、終末期の医療の現実(辛い治療)についてをお話しました。今回はその続きをお話します。
最近、高齢になり食事も飲み込めない状態になって入院した外国の方を診ることがありました。この方は多くの方と共同生活をしており、その周りの方が点滴はもちろんチューブを入れることさえも拒否されました。そしてそのまま共同生活するところに帰られ、食べられないなら食べないままにそっと様子を見てそのまま亡くなられたとの事でした。
何もしないと言うわけではなく、食べたいのであれば食べさせてあげて、いらないのであれば無理には食べさせない。あくまでも自然に様子を見るとのことで、欧米ではこの考え方が一般的であるようです。
人間であれば皆さんがいずれ経験するであろう終末期。どのようにすればより良くまた、皆さんの理解を得られるような形にすることができるのだろうかと思い悩む毎日であります。
内科・外科・皮膚科 西川医院 西川 宏信 (日本外科学会 外科専門医)
西宮市馬場町3-23 (阪神西宮駅から南3分・戎参道内・専用駐車場5台有)
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