皮疹のお話 No.5 帯状ヘルペスについて【田所クリニック 田所 丈嗣(医学博士)】(172号)
皮フ科・形成外科
季節の変わり目や体調が悪いときに、身体の左右どちらか一方に、ピリピリと刺すような痛みを伴う赤い斑点と小さな水ぶくれが帯のようにあらわれることがあります。これは帯状疱疹ウイルスによる「帯状ヘルペス」と言われる病気です。
水ぼうそうに一度かかると、このウイルスは神経節に潜んでしまいます。加齢やストレス、過労などが引き金となって免疫力が低下すると、ウイルスが再び活動を始め、神経を伝わって皮膚に到達し、帯状ヘルペスとして発症します。
初期には筋肉痛や肋間神経痛のような痛みがあるのみで、皮膚に症状が無いことも少なくありません。かく言う私も、いつもの肩こりがひどくなったのかと思っていたところ、帯状ヘルペスが発症していたという経験があります。
治療が遅れると皮膚症状が治った後も帯状疱疹後神経痛といわれる痛みが残る場合があり、また、顔に発症すると顔面神経麻痺や聴覚障害を引き起こすこともあるため、早期の治療が重要です。
皮フ科・形成外科 田所クリニック 田所 丈嗣 (医学博士)
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